今井町 散策ガイド

今井まちや館

間取り⇒⇒⇒
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 「ぶつま」
 仏壇を安置するための部屋。
 十九世紀頃から「ざしき」としてつかわれる
ようになり、
仏壇はその他の部屋にもおくようになった。
 手前が「おうえ」その奥に「なんど」がある。
現在は、もの入れの部屋のことを呼んでいるが、
十七世紀頃は夫婦の寝室として使われていた。
 当時は三方を壁で囲み、金庫のようになって
貴重品を収納していた。
 時代が新しくなっていくに従って、
開放的な部屋に変わって行く。
手前が「みせのま」その奥に「みせおく」。
 帳台構え
「おうえ」・「なんど」の境にあり、
床より一段高くした敷居を言う。
 跨いで部屋に入る「なんど」の正面構え
になるが、時代が新しくなるとなくなる。
敷居が高い家と言われるのは、
これをさしている。
 戸締り用の鍵を「猿落とし」と呼んでいるが、
猿は物を取れば決して放さないと言われたので、
この名称がつかわれた。ただ、この写真のものは、
上にあげて締まるので「あげ猿」と呼ばれる。
「みせのま」にあるつし二階への階段 つし二階の入口 つし二階
 「みせにま」にある「あげ戸」
現在のシャッターで、十七世紀中頃から
使用されていた。
 この「猿おとし」は横にうごいて締まるので
「横猿」と呼ばれる。
 「みせのま」「みせおく」の上はつし二階
となっており、ゆかが丈夫な根太天井がはられる。
 これは棹縁天井であるが、
「ぶつま」の上などにつかわれ、
人がその空間を利用できない。
「おうえ」の上にある物いれ。
 本町筋の中央にあり、十八世紀初期頃の町家である。明治以降は、空家の期間も長く破損も甚だしい状況になっていた。
 調査の結果、今井町の大型町屋の基本平面を持っている貴重な建物であることが判明した。痕跡資料に基づき当初の姿に復元した。この建物は古材再用、耐震、防火施設の充実はかり再建したものである。指定民家におとらない建物である。