興願寺地図

薬師堂の縁起

 この薬師堂は、興願寺の脇侍堂です。興願寺は、興福寺の寺務所領として権勢

を振るっていましたが享保11年正月の大火で全焼しました。火災で文書が焼失し

たため薬師堂の創建時代は祥でありませんが、古来からの言い伝え等から鎌倉時

代中期の創建と考えられています。

 爾来、風雨の腐食にさらされて幾度か修復を重ねて来ました。平成十一年檀家信

徒の篤志により全面改築の運びとなり今日の堂宇が復興しました。

 堂内正面には

   ご本尊 薬師瑠璃光如来

   右脇仏 役行者

   左脇仏 弘法大師

をお祀りしています。


かぼちゃ薬師の由来

 ご本尊薬師瑠璃光如来は、現世利益を頂ける仏様であることから、厚く信仰
されています。

 昔、『癪』の病に苦しんでいた人が『百日参り』の願をかけて平癒を祈ったところ
、快癒したので
お礼参りにかぼちゃをお供えしました。

 この話を聞いて目を患っていた人が、同じように願をかけてお参りしたところ、
目が見えるように
なり、同じように、かぼちゃをお供えしました。

 このような言い伝えから、いつの頃からか、健康、長寿の霊験あらたかな
『かぼちゃ薬師』と親しん
で参詣されるようになりました。

 ご本尊の左右に、超人的能力で弱者を救助して下さる役行者、無類の知恵と
慈悲心で大衆の生活を
救援して下さる弘法大師をお祀りして、薬師如来のご利益
と合わさって更なる有り難い健康·招福
の霊験を頂くようにと祈念しています。

霊験顕かな『かぼちゃ薬師』に供養礼拝の徳を積まれますようご案内致します。