頭塔(ずとう)地図

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 外見は森であるが、本来方形32mの四角錐台で、7段に築かれた仏塔である。各段の四方には現在27基の石仏が残っている。
石仏の高さ61〜111cm、それぞれ浮彫線彫などで如来三尊や侍者等を現した一群は変化に富んでいる。奈良時代の彫刻として価値の高い
これらの石仏のうち、当時確認できた13基は昭和52年6月11日重要文化財に指定された。 
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階段状に築いた土の外側に石を敷き詰めた造りとなっている。
方形7段の形状で高さ約10m、1辺は32mである。
四方には浮彫された如来三尊などの石仏28体(内22体は重文)がはめ込まれている。
奈良時代東大寺の僧、実忠(じっちゅう)が767年に造ったと伝わる。

頭塔の名の由来
1、左遷されて大宰府で没した奈良時代の僧・玄ム(げんぼう)の首が飛んできた。 
2、土塔(どとう)がなまって頭塔になった。 
     

 方形基壇の上に方形七層の階段状土檀を築いた頭塔は、第一・三

五・七の奇数段四面に各11基ずつ総数 44 基の石仏が整然と配置

されていた。現在までに44 基のうち28 基が確認され、25 基の表面

には浮彫や線彫で仏菩薩像が表されている。そのうち 13基が昭和

52年に重要文化財の指定を受け、 1基が郡山城の石垣に転用されて

いる。そのほかの14基は、史跡整備にともなう一連の調査により、

平成11年までに新たに発見された。

 石仏は第一段では四面に各5基ずつあり、各面中央に仏浄土を表

した大型石仏が配置されている。東面が多宝仏浄土、 南面が釈迦仏

津土、西面が阿弥陀仏浄土、北面が弥勤仏浄土を表した図像である

ことから、第ー段は四方四仏を中心にした配置と考えられる。

 頂上の第七段四面は、慮舎那仏浄土を表した同一図像の石仏(北

と西)で統一されている。第一段と頂上段における石仏配置には、

四方四仏に対して慮舎那仏が上位にあることを示す曼荼羅的構想が

あったと考えられる。

 そのほかの石仏には、仏本生説話像(北3段)、法華経の二仏並

坐像(東5段)、湿撃経の仏棺礼拝像(西1段)、 維摩経の文殊維摩

対論像(東1段)、華厳経の善財童子歴参像(北1段、 南 1段、 西1段)

として解釈されるものがあり、奈良時代の仏教説話美術として注目

される。

 仏菩薩に見られる豊満な表現は、天平盛期の特徴をよく示し、記

録にある通り神護景雲元年(767)に造立されたと考えられる。

 頭塔石仏は、数少ない奈良時代の石仏として極めて貴重な遺例で

あるが、諸仏に対する慮舎那仏の優位性を示すその立体最茶羅的配

置は東大寺慮舎那大仏と並ぶ天平仏教の壮大な理念を示す遺構とし

てさらに重大な意義がある。 

   
   

































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