今井町 散策ガイド

旧米谷家(重要文化財 屋号「米忠」)

間取り⇒⇒⇒
 切妻造本瓦葺平入で、立ちの低い家である。
内部は、東側に広い土間をとり、西側の居室は、今井町では少ない五間取りの部屋となっている。
床の高さも「みせのま」を一番低くして、その他の部屋を順次高くしており、根太(ねだ)天井、簀子(すのこ)天井としている。
土間部分には、太い「煙返し」も取りついている。
 土間の隅は「しもみせ」を取り、「みせ」と「みせおく」・「なかのま」とその「おくのま」は何れも一間半で同じである。
「ぶつま」と「だいどころ」は、解体修理前は二室に分割していたが、修理後は広い一室になっている。この一室は床が一段高い。
 構造は簡単で梁は細い。二階屋根の低いところもこの家の特色の一つである。
 裏庭に建つ土蔵は、数奇屋風の蔵前座敷を持ち、棟木名から嘉永三年(1850)の建立である。
 西側は、今井町では少ない五間取りとなっており、「ぶつま」と「だいどころ」を修理後は広い一室にしている。 
 旧東町東北端にあり中町筋北側に面し、音村家とは一戸挟んで東西に並ぶ。米谷家の西側にせまい路地がある。
煙出し屋根 袖壁 むしこ窓
「みせおく」外の出格子。 「みせのま」外の格子。駒つなぎもある。  正面玄関(戸口)右が「しもみせ」左が
「みせのま」がる。
 床の高さ「みせのま」を一番低くして、その他の部屋を順次高くしている。
手前板の間が「みせのま」その奥が「みせおく」右の手前が「なかのま」その奥「なんど」と高くなっている。
 「みせのま」から「なかのま」・「みせおく」は
明らかに高くなっている。
更に、「なかのま」から「ぶつま」「だいどころ」を
右にみると一段と高くなっている。
猿落しの穴。
かまどの上に煙返しがある。
 すのこ天井となっている。煙出し屋根も見える。
蔵前座敷
裏庭にある数奇屋風の蔵前座敷を
付属させた土蔵は、
嘉永三年(1850)の建物。

蔵前座敷を付属させた土蔵。 座敷正面奥に蔵。

東側に広い土間をとる。
 旧米谷家は、屋号を「米忠」といい、米谷家の所有で、代々金具類・肥料を商なっていたが、昭和三十一年に国有となり(建物だけ)昭和五十年度に解体工事を完了した。
 当家は、十九世紀中頃の五代目忠五郎の時期には相当繁盛したものとみられ、主屋の北側の土地を取得して、内蔵・蔵前座敷なども増設し、屋敷構えを整えている。
 修理の際、主屋の建設年代を確証する資料は発見できなかったが、類似建物、構造手法などにより推察して十八世紀中頃の建物とみられる。
 解体調査の結果、発見資料に基づき当初の姿に復元されたが、正面通りは資料が乏しく、整備された箇所も多いようである。当家は今井町にあっては珍しい構造で、商家というより、むしろ、農家風の民家としてのイメージが高いと思われる。