「伊吹山の基本情報」
滋賀県と岐阜県の県境に位置する標高1 ,377m (滋賀県では最高峰)の自
然豊かな山です。日本百名山の一つでもあり、高山植物には「伊吹山固有
種」も多く、貴重な自然の宝庫です。歴史的にも、古くは古事記や日本書紀
に登場したり、日本武尊や松尾芭蕉のゆかりのある山でもあります。昭和2
年2月14日に観測された、11·82mの積雪量は世界記録でもあります。ドライ
ブウェイの山頂駐車場(1 ,260m)から山頂(1 ,377m)までは、ウォーキング
や軽い登山、3本の遊歩道を利用しての自然観察などが気軽に楽しめます。
そのほか、伊吹山のふもとにある「泉神社」では日本百名水の「伊吹の名水」
が湧出ています。伊吹山は「日本そばの発祥の地」といわれていて、「よもぎ」
や「薬草」などと共に名物の一つです。
春
伊吹山(標高1 ,377m)の春は、標高差の関係で、ふもとから山頂にかけて順に
訪れます。
ふもとの料金所を抜けて8.6Km地点(標高約700m)までのドライブウェイの沿線
には、山桜が点在しており、4月中旬頃から約2週間、ふもとから順に開花して
いきます。春とはいえ、標高1 ,000m以上の場所では残雪も珍しくありません。
山頂駐車場付近ではゴールデンウィーク中に「雪だるま」が作れる程に雪が
残っている年も多く、5月に雪遊びを楽しむこともできます。伊吹山山頂のお
花畑に咲く高山植物では、4月初旬頃に咲くニリンソウやカタクリなどが開花し、
5月に入るとショウジョウバカマ、グンナイフウロなどの色鮮やかな花々が次々
と咲き続いていきます。また、冬には白く覆われていた伊吹山も、6月を迎え
ると、目に鮮やかな新緑の山に衣替えとなります。
夏
伊吹山にとって一年を通して一番快適に過ごせるのが夏になります。山頂の
気温は四季を通して8~10℃程低く清涼感を堪能するのには最高の季節と
なります。7月中旬から8月の始めにかけて、伊吹山の山頂はまさに「百花
繚乱」高山植物が咲き乱れ山頂一面が色鮮やかなお花畑になります。
夏に咲く高山植物には、シモツケソウ、イブキトラノオ、イブキフウロ、オオ
バギボウシ、キリンソウ、クガイソウ、コオニユリ、メタカラコウ、ルリトラノオ、
シシウドなどがあります。鮮やかなピンク色のシモツケソウがお花畑一面に
広がる山頂の風景は、伊吹山の夏のお花畑の代名詞です。
また、早朝のご来光や夜の夜景も筆舌に尽くしがたく、日中とは違った伊
吹山の表情を知ることができます。
秋
秋の伊吹山もまた見所が満載です。山頂のお花畑も、サランナショウマ、
イブキトリカブト、アケボノソウ、イブキアザミ、イブキレイジンソウ、リン
ドウなどが咲き、高山植物の「百花繚乱」が続きます。
9月の初め頃、サランナショウマがお花畑一面に白い穂を揺らす様子は、
秋の伊吹山で最も美しい風景の1つです。
さらに秋の伊吹山の大きな魅力として、紅葉があります。標高差の気温の
違いにより伊吹山の紅葉の時期は長く、山頂から徐々に色づき始め、
10月中旬頃~11月の中旬頃にかけてゆっくりとふもとへと下りてきます。
また、秋は空気が澄んでいる日が多く、遠くまで見渡せ絶景を楽しめる季節
でもあります。眼下には、稲穂で金色に染まった近江盆地を眺めることも
できます。
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