登美山鼻高 霊山寺(とみやまぼこう りょうせんじ)地図

開山大師堂 本堂へ 鐘楼(重文)
開山大師堂
 弘法大師を本尊とし、歴代徳川将軍の位牌を祀る。 
本堂(国宝)
 開基 菩提僊那
 行基菩薩と、東大寺大仏開眼法要の導師を務めたインドの渡来僧・菩提僊那(ぼだいせんな・704〜760)は、奈良西部にある山を見て
故郷にある釈迦の聖地、霊鷲山(りょうじゅせん)を思い出したことが霊山寺開基の由縁という。
 間口五間、奥行き六間、単層、入母屋造、正面一間向拝つき、本瓦葺)1283年(弘安6年)の建立である。
 1940年(昭和15年)本堂修理の時棟札が発見されている。
 
鐘楼
 室町時代の建立。黒塗板張り腰袴姿で釣鐘に縁起が刻んである。
地蔵尊霊場 本堂(国宝) 三重塔(重文)
 人間の生まれ変わる六つの世界を守って
下さる六地蔵尊と、ご先祖供養に奉納された
八千体の地蔵尊を祀る。
 鎌倉時代の代表的建物。
本尊 薬師如来、脇侍日光月光菩薩
春日厨子内にあり秘仏・十二神将・二天王・
大日阿弥陀如来(以上重文)を祀る。
 鎌倉時代中期の建立。
初重内部に巨勢金剛筆と伝わる極彩色の
壁画がある。
八体仏霊場 五色の庭 地蔵院
 十二支と星座を組み合わせ、
生まれた干支、生まれて日星坐お守り本尊。
 霊山寺は奈良市の富雄川の西側の
小高い丘陵に境内がある。
 5月15日は薔薇会式(ばらえしき)・えと祭り。
 干支(えと)の面をかぶった信者や僧侶、地元の子供会らによる行列が境内を練り歩き、本尊の薬師如来と八体仏に薔薇のはなを供える。
ここの薔薇園には、200種類と2千株が植えられており、6月中旬までが見ごろとなる。
 一つのお堂の中に仏の世界である「内陣」と人が仏を拝むところの「外陣(げじん)」を持つ。
 お堂の中で拝むようになったのは平安時代の末くらいから。法隆寺の金堂と五重塔の前に
礼拝石があり、ここから拝んでいた。堂内は仏様の世界であって、僧侶を含めて人が立ち入る
ものではなかった。
 霊山寺は天井が低く、より身近に思える住宅風の建築であり、当時の住宅の建築様式
寝殿造の特長である跳ね上げ式の蔀戸(しとみど)などの意匠の美しさがある。