法音寺地図

 菩提樹山と号し、もと天台宗で現在は浄土宗西山禅林派に属する。
慈覚(じかく)大師の創建と伝えられ、平安時代諸書のこの寺の名が表れている。
応仁の乱の兵火に遭って一旦焼失したが、その後復興し、
花山院天皇の勅願所となるとともに、西国三十三所霊場復興所の本山とされる。
 本寺は左大文字の発祥地、旧大北山村の菩提寺でもある。
毎年8月16日の朝、本寺において施餓鬼会(せがきえ)が行われ、
その時焚かれた火が左大文字の親火となって点火される。
 大文字送り火の起源や意味については諸説があるが、江戸時代の初めより記録に表れ、
お盆の精霊の送り火として毎年点火されてきた。
左大文字は、本寺を中心とした旧大北村の人々によって受け継がれてきたのである。