長建寺地図

 東光山と号し、真言宗醍醐派に属する。
八臂(はっぴ)弁財天を本尊とし、一般に「島の弁天さん」の名で知られている。
 港公園がら字治川派流をさかのぼった所にこの寺はある。

江戸時代の船着場として栄えだ中書島地区の盛場の面影

今に伝える。自い酒蔵の並ぶ派流沿いに「島の弁天さん」

として親しまれている。

 未色の山門や土壁は竜宮門形式。白い酒蔵とのコン

トラストは伏見を代表拓風景である。

 この一帯は、かっては花街があり、寺を囲む朱色の土壁は

その名残りである。

 長建寺は、平安中期に橘俊綱(簾原一族)が桃山立陵

の南端に建てた山荘内の持仏堂「伏見寺」が源流といわ

れる。

 文禄3年(1594)秀告が伏見城を築城する際、現在

の代見区大亀谷に移転させられ、元禄十二年(1699)に伏

見奉行の建部内匠政宇が現在地に移し「八臂弁財天」

を祀った。江戸時代は約1万メートルの境内には数多くの

お堂が並び秋の大祭には護摩をたき囃子船や舞子が舞

ったという。

 
 糸桜
青面金剛 摩利支尊天
飛龍大権現
 
   江戸末期の淀川三十石船