寺院の塔(写真をクリックして下さい)
法事等で知られている回忌で、初七日から百回忌まで、十八の回忌尊仏があることから、それぞれ回忌尊仏をもつ寺を集めて、十八尊霊場となっている。 仏塔は、お釈迦様の骨をおさめたと言われ、仏教の原点である。 関西(大阪・京都・奈良・兵庫・和歌山)の真言宗の寺にある仏塔供養と、十八の回忌尊仏供養を目的とした巡礼。 弘法大師信仰ゆかりの真言宗寺院が集まり、各寺院伝来の仏塔を訪ねることにより、現世利益をはじめ、死ぬまでに供養を積むことにより、大阪・京都・奈良・和歌山・兵庫にまたがる18箇所を中心にして、それぞれ十三仏尊に五仏尊を加えた仏塔古寺十八尊供養を目的とした巡礼コースが新設され、平成八年(1996)四月一日より「古寺仏塔十八尊霊場」巡拝が始まった。 仏塔は指定文化財が多く、室生寺の五重塔など国宝が6基ある。本尊のご利益を打ち出すのではなく、仏塔で参詣者を集めようと工夫もしている。 回忌本尊十八仏それぞれの一尊が祀られており、寺域境内に仏塔のある古寺である。 十三仏に五仏を加えたのは、初七日(不動明王)から百回忌(五秘密菩薩)まで十八の回忌仏があることから、真言宗で大切に礼拝される本尊のためである。 仏塔とは、インドで仏舎利(釈迦の遺骨)を納めたサンスクリットのストゥ―パー(墳墓)を音写して、卒塔婆、塔婆、塔となった。現在でも墓地によく建てられる塔婆は、このストゥ―パーを簡略にして象徴的に表したものである。インドではストゥ―パーを中心に仏教が高まり、日本でも古くは塔を伽藍の中心に据えた。 多宝塔の形式には、層塔とエン塔がある。層塔とは各重とも内部空間を設ける軸部を明確に構成しているもの。エン塔は二重より上はただ軒と屋根だけを重ねた形式をいう。エン塔形式は数える程しか建立されていない。(例:談山神社木造十三重塔など) 日本の多重塔は多層塔でもある。また、古代・中世には七層塔、九層塔も建立されていた。
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