4 隠口の 泊瀬の山
歌 作者不詳 巻13−3331 筆 有島生馬 地図 |
隠来之 長谷之山 青幡之 忍坂山者 走出之 宜山之 出立之 妙山叙 惜山之 荒巻惜毛 |
こくもりの はつせのやま あおはたの おさかのやまは はしりでの よろしきやまの いでたちの くわしきやまぞ あたらしきやまの あれまくおしも |
隠口の 泊瀬の山 青幡の山 忍坂の山は 走出の 宜しき山の 出立の 妙しき山ぞ 惜しき山の 荒れまく惜しも |
初瀬の山、忍坂の山は、横に走り出た姿、形のよい山で、高く突 き出た形の美しい山であるぞ。心惹かれるかれる山の荒れゆく事 のおしまれるよ。 隠口の: 奈良県桜井市初瀬は 『万葉集』に「隠口(こもりく)の」の枕詞を冠 |
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七世紀代、この周辺は「海石榴市」と呼ばれ、 大規模な「市」があったと言われています。ここ では山の辺の道をはじめとするいくつかの古道 が交わり、大和川水運の港もありました。その ため、様々な物産が集まり、物々交換が盛んに 行われていたようです。また、多くの老若男女で 賑わい、「歌垣」などの行事が催されました。 交易の中心であった「海石榴市」は都「藤原京」の 玄関でもありました。 歌碑5⇒ |
大和富士あるいは朝倉富士ともよばれる外鎌山 (293m)を望む。三輪山で初瀬川を挟む形にな る。この初瀬川は、国土地理院では大和川が正式 名称であるが、地元では初瀬川(はせ)と呼ぶ。 万葉の時代には、「泊瀬川」「三輪川」と呼ばれて いた。初瀬川は、現在の芝運動公園の西方で 巻向川と合流し、磯城郡で大和川と名を変え、 法隆寺の近く河合町川合付近で、寺川・飛鳥川・ 曾我川・岡崎川・富雄川等すさまじい合流を経て、 これが大阪市と境市境界となり、大阪湾へと流れる。 河川の氾濫を防ぐ神を祀る廣瀬神社がある。 |