飛鳥川の飛石地図

男綱の勧請橋の少し上流、
万葉人も渡った飛鳥川の飛び石。
 明日香川 明日将渡 石走 遠心者 不思鴨
 石舞台から祝戸の集落を過ぎるあたりから上流の飛鳥川は、しだいに清冽さを増し、
稲淵・栢森に至る。
この道は、中大兄皇子南淵請安のもとへ、また、天武天皇持統天皇吉野離宮へ通った。
浅瀬を渡る飛石があり、さらに上流には、災厄が村へ入るのを防ぐためか、女綱が張ってある。
 石舞台から2kmで稲淵、栢森までさらに2km。
そのまま進めば芋峠を経て吉野上市へ約12kmの行程。
   
朝風の棚田と飛び石 和田萃   飛鳥川  飛鳥の地名 
 飛び石を昔の人々は石橋と呼んで、しのび逢いに使ったりした。
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 表面の平な、8個の自然石が
川中に据えられていて、
歩いて川を渡ることができる。
 明日香川
  明日も渡らむ 石橋(いわはし)の
   遠き心は 思ほえぬかも

 (巻11−2701)
(大意)
 あなたにたいして遠くはなれた気持ちなど持ってい
ません。
 年月もいまだ経(へ)なくに
 明日香川瀬瀬(せ・せ)ゆ渡しし石橋もなし

  (巻7−1126)
  年月もそれほど経っていないのに、明日香川の
瀬から瀬へと渡した石の橋も今は無い。
失われてしまった風景を嘆く内容。
 この作者は何か事情ができて、 飛鳥 の地を離れ、
久しぶりに古里に戻ってきたのでしょう。すでに都は
藤原京に 遷都され、710年には平城京に移り ます。
今や古里飛鳥は変わり果てて昔の姿はない・・・思い
出深い石橋もすっかりなくなってしまったという感慨
を詠んだ歌。
 

kougi

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